50 イナラーV3
それでは予告した内の一つを書き込みますね。

その日は残業で時刻は確か夜の九時ぐらいだったかな。会社の駐車場には既に俺の車と、同じ年のAの車しか残っていなかった。
駐車場は特に照明の様な灯りは無く、月明かり程度でかなり暗い。
Aの車はルームランプが点いておりエンジンはかかっていない、よく見るとAは車の中で何か捜し物をしてる様だった。
Aの車はフルスモークだった事もあり俺に気付いていない、そこで脅かそうと助手席側に回り込み窓を一発「ドン!」と叩いた。
予想通りAはかなり驚き、俺に気付くとムカッとしていた。俺は笑いながらAの車の助手席に座り込み、ドアを締めて話をしようとした瞬間
「ドンドン!」と二回、助手席(俺の方)の窓を強く叩かれた、俺は本気でビビッてしまった、Aはと言うと「今度は誰だよ?」って呆れてる。俺は一瞬、頭が混乱した…、それは外には誰も居なかった事を俺自身で確認した矢先の出来事であり、叩く人間が辺りにいなかったから…、想定外ってヤツです。
ビビりながらも慌てて車から飛び出したが案の定、辺りには誰もいなかった。
もちろん隠れる場所などない。
ちなみに駐車場は50台は停める事が出来る広さであり、停まっている車は俺の車とAの車のみ。そんな悪戯したから何かを呼んでしまったのかな…。
(N903i/FOMA)