45 MIZUKI・s◆MEER
『日本最高!!』
こう言い放つ者が今また私の前に現れた。そして、猛り笑った―。
だが、さしずめそれは日本人ではないのだろう。
かつて私の環境は、そうした懐柔の中にのみあった。
(ケモノの血は此処で精製された。)
そこでは己の皮膚に喰らいつき、流れ出る鮮血に日章旗の幻覚を見て平静を保つ人々が、
日々中国人を愚弄し、朝鮮人をさげすみ、英国人を逆恨み、ロシア人を差別していた。
そう。彼らの名は、没ちゃんである―。
(蔑視の意味合いはまったくない。むしろまことに、尊い因子なのである。)
そんな没ちゃんは時々こう、叫んでいた。
『日本万歳!日本万歳!日本!日本!日本!!』と。
それはあらまし、
不死身の武将に乗り移り、幻の刀の陰にひと時の安息を見出だした時なのだろう。
しかし君達は、いつか復唱を強いられる。
それぞれの祖先は、それぞれの場に於いて常に不条理なチカラに苦しめられていたことを。
またその中で、彼らは[徳]と言う名の兵器を創り、それが多くの同胞を救って来たという史実を。
だから私は言う。
炒飯に紛れ込んだハエに気付いた料理長が、焦げた鶏肉を見付けたと言って近づき、
己の胃の中に鶏肉を葬り去る様を目前にして、
私は温和に、そしてゆっくりと語りかけよう。
「このテーブルは、秦のものではない。もちろん、私自身も、ね。」と。
料理長はがっかりするにちがいないが―。
だが、私は知っている。
そうした会話は、己の価値体系が今いかなる属性を有しているか、
(残念ながらこの段階に於いてはまだ、何も駆ることはできないが。)
考える元になるものだし、(人は幸せを求め続けるから善くも悪くも考える)
結果、生の多様化を妨げるという反民主的な思想の下にひたすら、ただひたすら己を卑しめ続けて、
孤立死に到る運命をちょっとばかり変えることのできるものの一つでもあるのだと。
(そもそも、我々が知らない刻苦の時代は、招かれた家の本棚より学問のすすめを盗み、
尻を拭く紙にしていたものらしいが、あいにく現実は今やそこにない。)
>>46に続く
こう言い放つ者が今また私の前に現れた。そして、猛り笑った―。
だが、さしずめそれは日本人ではないのだろう。
かつて私の環境は、そうした懐柔の中にのみあった。
(ケモノの血は此処で精製された。)
そこでは己の皮膚に喰らいつき、流れ出る鮮血に日章旗の幻覚を見て平静を保つ人々が、
日々中国人を愚弄し、朝鮮人をさげすみ、英国人を逆恨み、ロシア人を差別していた。
そう。彼らの名は、没ちゃんである―。
(蔑視の意味合いはまったくない。むしろまことに、尊い因子なのである。)
そんな没ちゃんは時々こう、叫んでいた。
『日本万歳!日本万歳!日本!日本!日本!!』と。
それはあらまし、
不死身の武将に乗り移り、幻の刀の陰にひと時の安息を見出だした時なのだろう。
しかし君達は、いつか復唱を強いられる。
それぞれの祖先は、それぞれの場に於いて常に不条理なチカラに苦しめられていたことを。
またその中で、彼らは[徳]と言う名の兵器を創り、それが多くの同胞を救って来たという史実を。
だから私は言う。
炒飯に紛れ込んだハエに気付いた料理長が、焦げた鶏肉を見付けたと言って近づき、
己の胃の中に鶏肉を葬り去る様を目前にして、
私は温和に、そしてゆっくりと語りかけよう。
「このテーブルは、秦のものではない。もちろん、私自身も、ね。」と。
料理長はがっかりするにちがいないが―。
だが、私は知っている。
そうした会話は、己の価値体系が今いかなる属性を有しているか、
(残念ながらこの段階に於いてはまだ、何も駆ることはできないが。)
考える元になるものだし、(人は幸せを求め続けるから善くも悪くも考える)
結果、生の多様化を妨げるという反民主的な思想の下にひたすら、ただひたすら己を卑しめ続けて、
孤立死に到る運命をちょっとばかり変えることのできるものの一つでもあるのだと。
(そもそも、我々が知らない刻苦の時代は、招かれた家の本棚より学問のすすめを盗み、
尻を拭く紙にしていたものらしいが、あいにく現実は今やそこにない。)
>>46に続く
(SH903i/FOMA)