52 ひよっこ暗部
みんな、いつも面白い話をありがとう!!。亜空間さんの身内の霊体験を聞いてたら、一つ思い出したんで書き込む。何で忘れてたんだ…俺orz
これは俺の爺ちゃんが体験した話。
時は第二次世界大戦での出来事…。
主人公の日本兵の青年、名前を末吉(仮名です)と言う。
末吉は一週間ほど前から謎の病に侵され、軍関係の病院に世話になる事に成った。
謎の病というのは、高熱と共に激しい腹痛と下痢、目眩に侵されると言うモノだった。
実にマラリアと非常に酷似した症状である。末吉が入院した当日、隣りのベットに寝て居た男が、不意に末吉に話しかけて来た。
男「前にそこのベットで寝て居た男は、アンタと全く同じ症状で」男「アンタが入院しに来る前の日に、死んだんだよ」…と。
末吉は、いよいよ怖くなった。
つづく…。
(W21T/au)
53 ひよっこ暗部
>>52つづき。
末吉は、来る日も来る日も死の恐怖に怯えていた。
自分は明日死ぬかもしれない…。彼の脳裏には、そんな悪い考えしか浮かばなかった。
そうこうしながら、幾日か時が過ぎた。
ある日彼は、激しい腹痛に目を覚ました。
いつにも増して痛む腹を押さえて、トイレへと向かった。
トイレへ向かう途中、いよいよ意識が朦朧として来た。額からは、冷や汗が滝の様に吹き出している。
末吉『自分はもう此処までかもしれん…』
末吉がそう思った時、目の前に眩い光が差し込んだ。
朦朧とする意識の中、末吉は確かにその目で見た…。
光の中から、コチラに向かって手を差し延べる、白い服を身に纏った女性の姿を。
末吉『あぁ…やっと迎えが来たか…』
末吉はそう思うと、意識を失った…。
つづく。
(W21T/au)
54 ひよっこ暗部
>>52>>53つづき。
次の日、末吉はいつもと変わらぬ病院のベットで目を覚ました。
末吉『何故だ?自分は生きてるのか…?』
そう思いながら体を起こした末吉は、昨日までの腹痛がまるで嘘の様に消えているのに気付いた。
その後…末吉の容体は日に日に良くなり、無事に退院出来る事と成った。
末吉『あの時の女の人は、自分を殺そうとしたんじゃなくて、助けるために姿を現したんだろうか…』
そう思い出に更ける末吉は、今年で82回目の誕生日を迎える。
(W21T/au)