1 神木出雲

有難う。

―…此処だけの話。

アンタと出逢う数時間前にとても嫌な事が有って、どうしても割り切れずに頭の片隅で靄を張っていたの。
たかが短期、されど短期。
アンタの言葉も優しさも温もりも全部、痛いくらい胸に響いて、苦しくて、嬉しくて。

出逢ったばかりだし、こんな事を伝える程の仲じゃないかもしれないけれど。

本当に嬉しかったの。
凄く、凄く。暖かかったの。
泣けるくらいに、ね。

だから、有難う。
いっぱい、いっぱい。

有難う。
(EZ)