1 宝生 蝮

見つけたらあかん

自分より大切なアンタに送る私からの恋文や。せやから、絶対に見つけたらあかん。


アンタはいつも優しくて、暖かい。不器用な私に優しくしてくれはる。
その手を、その声を、その全てを私だけのものにしたいやなんて、アンタには言わん。
意地っぱりで、素直にはなれへんのが私やから。でも、本音も吐いてみとうて 此処に恋文をしたためる。


もっと、たくさんの時間をアンタと重ねて。
もっと、たくさんの思い出を作りたい。
指先が触れただけで、笑顔を見ただけで、優しい声で私を幸せにしてくれるんはアンタだけや。


ずっと ずっと傍に居らして。

いつかアンタに私の本音 伝えたい。
真っ赤になって照れるやろか。 それとも……
何も言わず、抱きしめてくれたら、その瞬間に果てても惜しゅうない。


大切なアンタへ。
私の秘密の恋文を捧げるたる。
(EZ)