一草庵

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Re:さくさん
〇何もかも見てゐたやうな落椿
〇嘘のやうな風花ひとつ舞ひにけり
〇春の雪バス追ひかける女の子
〇秘密持つ女の赤き春ショール

「三月句」
(六月句)

卯の花の石垣越しに修道女

アカシヤの花に隠れし我が家かな

嫁が来て卯の花腐し見て去りぬ

魂(たま)の限り最後の麦を刈ってゐる
百万の樹々の揺れたる花疲

あの町を出てこの街も花の屑

一本の櫛さへ重き花曇

花盛り過ぎて平和は神のもの

葉桜のころ生き易き絵筆かな
虹立ちてこども病院傾ける

紅花を焼いて貴婦人たりし君

若葉雨カットグラスの重みかな
初旅やほんのちいさな駅なれど

猫逃げて鉢こはしけり梅匂ふ

断崖をなだれ落ちるや黄水仙


円虹、四月号より。